2025.6.4
アラン・シャペル
アラン・シャペルへ行った時のことを、ふと思い出し、何十年も前の写真を探してみました。
古い写真ですが、当時の雰囲気が少しでも伝わればと思い、ご紹介します。
当時、私はリヨンに住み、独学ながらフランス料理の勉強をしていました。
日本に帰国することを決めた年、記念にとアラン・シャペルを訪れたのでした。
ちょうど6月、新緑が美しい時期でした。
手入れの行き届いた素敵なお庭には、芍薬やバラなどたくさんの花々が咲き、
居心地の良い空間で至福のひと時を過ごしたのでした。
テーブルに生けてあった花々もお庭で育てているものだと、教えていただいたことを懐かしく思い出します。
一輪の花も印象的でした。
食器やカトラリーひとつひとつにも、つくり手の思いが感じられる瞬間でした。
いただいたお料理をいくつかご紹介します。
魚料理は『Boulangère de saint-pierre et au four/マトウダイのパン屋風、オーブン焼き』
というクラシックなスタイルのお料理。パン屋風というのもパンが大好きな私にとって、うれしい一皿でした。
ワインは『ピュリニー・モンラシェ・プルミエ・クリュ クラヴォワヨン2002 ドメーヌ・ルフレーヴ/
PULIGNY MONTRACHET 1ER CRU CLAVOILLON Domaine LEFLAIVE』を選んでいます。
メインにはアニョー、アスペルジュ・ソヴァージュ、ジロール茸のひと皿。
『コルナス・ティエリーアルマン 2002/CORNAS Thierry Allemand 』を合わせていました。
どちらもボトルで注文していたのは、今思うと贅沢なことだったと感じます。
そして食事の後にサーブされる、フロマージュは圧巻でした。
リヨンのレアール市場(現在はポール・ボキューズ市場)の中にあるフロマージュリー
『リシャール/RICHARD』の『サン・マルスラン/SAINT-MARCELLIN』も並んでいました。
この後にはデセールが続きました。
飾られていたサクランボの絵。
サクランボが好きな私は、それを見つけてとても嬉しかったのを覚えています。
やわらかな光が差し込む雰囲気の良い空間♪
帰りのタクシーを待つ時間もお庭で心地よく過ごしました。
2012年に閉業されたことを知らず、とても残念でしたが、
アラン・シャペルは、今も私の心の中に在り続けています。